本日も先週に引き続き 葬儀での「しきたり・作法」を紹介いたします。

●死装束・・・死装束は経帷子(きょうかたびら)を着せ、故人の額に頭巾(三角巾)を付け、六文銭を縫い付けた(印刷代用)頭陀袋(ずだぶくろ)を首にかけ、手に数珠を持たせ、手甲・脚絆(きゃはん)・足袋・草履(草鞋)といった古い時代の旅装束で、杖まで持たせることもあります。  これから冥土への長い道のりを杖を突いて旅立っていくための衣装で、頭陀袋の六文銭は三途の川の渡り賃だと言われています。

●忌中札・・・不幸のあったことを知らせるために半紙に黒枠を付けて、「忌中」と書いて表玄関に張り出します。昔は、すだれを裏返して忌中札を張るのが習わしでした。地方によっては、臼を墨で描いた絵を逆さに張り出す、逆さ臼を用いる所もあります。臼は正月のおめでたい時に用いるものであり、その逆(逆さ)である葬儀は、不幸といった表しといわれてもいます。また提灯を表に飾るのも忌中札と同様に死を知らせるコミュニケーションの手段のひとつになっています。

●喪服・・・昔は白の喪服を用いました。特に死者の身代わりを務める喪主は、死装束を身に付けるという意味もあるようです。今日では、黒の正装を用いることが多くなりました。男性は黒のモーニングか黒羽二重の染め抜き五つ紋付に羽織袴。女性は黒のアフターヌーンドレスか黒無地に染め抜きの五つ紋付きに白羽二重の下着を重ねます。

●数珠(じゅず)・・・本来は数を数える為に用いていました。精神集中により雑念を払う為にの手法としても用いられていました。珠の数は百八の煩悩を浄めるところから、108個が基本とされていますが、半数の54個のもの、そのまた半数の27個のものもあります。

○宗派による数珠の持ち方

数珠

 

●位牌・・・日本人の信仰では、礼は人々の生活の場に常在するものではなく、祀るときに招き寄せるものであり、その時の霊は媒介物を介して示現すると考えられてきました。この媒介となるのが「依り代」と呼ばれるもので、榊・位牌・卒塔婆・石塔などがあります。

なお、白木位牌は忌明け(四十九日)までに黒塗りの本位牌に取り替えます。

位牌

以上参考までに

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